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建設業の職種別年収ランキング|30職種を有報・賃構・jobtagで徹底比較

建設業の職種別年収ランキング|30職種を有報・賃構・jobtagで徹底比較

建設業の職種別年収ランキングとは、施工管理・設計・技能職・専門技術職など建設業に関わる多様な職種について、公的統計(賃金構造基本統計調査・jobtag)と上場企業の有価証券報告書をクロスで突合し、平均年収・年代別カーブ・キャリアパスを並べて比較できるよう整理したものです。職種により200万〜500万円規模の年収差があり、選ぶ職種・企業規模・資格構成で生涯年収は大きく変わります。

「建設業に入ったほうがいい」と一般論で語られる一方、職種ごとの実態に踏み込んだ整理は意外と少ないのが現状です。本記事は20代の進路選択、30代のキャリアチェンジ、40代以降の年収を底上げしたい層まで、自分の年収レンジを公的データで把握し、次の一手(資格・転職・独立)を選ぶための判断材料を提供します。

公開データの読み解き方、年代別・企業規模別の差、職種別の年収アップ戦略を一冊で俯瞰できる構成にしました。

  1. 先に結論
  2. この記事で分かること
  3. 建設業の職種別年収ランキング|全体像と算出ロジック
    1. 3つの主要データソース
    2. 全産業との比較
    3. 30職種の総合比較表(早見)
    4. 関連記事
  4. 施工管理・技術系の年収ランキング(建築・土木・電気・管・造園 ほか)
    1. 施工管理・技術系の年収(公的データ掲載職種)
    2. 施工管理・技術系の年収(参考推計職種)
    3. 施工管理職の業種別の特徴
    4. 1級と2級の年収差
    5. 関連記事
  5. 設計系・専門技術系の年収ランキング(建築士・構造・設備・技術士 ほか)
    1. 設計系・専門技術系の年収(公的データ掲載職種)
    2. 設計系・専門技術系の年収(参考推計職種)
    3. 設計・専門技術系のキャリアパス
    4. 関連記事
  6. 技能職・現場作業員の年収ランキング(とび・大工・電気工事士 ほか)
    1. 技能職の年収(公的データ掲載職種)
    2. 技能職の年収(参考レンジ/全建総連調査・編集部観測値)
    3. 一人親方の年収
    4. 法人化・独立による年収レンジ
    5. 関連記事
  7. 企業規模別・形態別の年収(ゼネコン/サブコン/ハウスメーカー)
    1. スーパーゼネコン上場4社の平均年収(2024年度有報・全社員平均)
    2. 準大手・中堅ゼネコンの平均年収目安
    3. サブコン大手の平均年収(2024年度有報ベース・全社員平均)
    4. ハウスメーカーの平均年収
    5. 関連記事
  8. 年代別・経験別の年収カーブ(20代/30代/40代/50代)
    1. 建設業の年代別平均年収(2024年・全産業との比較)
    2. 年代別の年収アップ構造
    3. 関連記事
  9. 職種別の年収アップ戦略(資格・転職・独立の組み合わせ)
    1. 戦略5パターンの比較
    2. 1. 資格取得による社内昇格・手当アップ
    3. 2. 同業内ジャンプアップ転職
    4. 3. 職種転換型の異業種転職
    5. 4. 独立・フリーランス
    6. 5. 専門特化型キャリア
    7. 関連記事
  10. ケース別ロードマップ(未経験/経験者/年代別/目標年収別)
    1. ケース1:20代未経験から建設業に入りたい
    2. ケース2:30代経験者で年収を底上げしたい
    3. ケース3:40代でWLBと年収を両立したい
    4. ケース4:年収1,000万円を目指したい
    5. ケース5:独立して職人として稼ぎたい
  11. 公的データの読み解き方|数値を鵜呑みにしないために
    1. 注意点1:全社員平均と職種単独平均は別軸
    2. 注意点2:全国平均と首都圏単独は別軸
    3. 注意点3:公開求人ベースと公的統計ベースは別軸
  12. よくある失敗と対策
    1. 失敗1:平均値だけ見て上限・下限を見落とす
    2. 失敗2:全社員平均を施工管理職単独と勘違いする
    3. 失敗3:資格手当だけで年収アップを期待する
    4. 失敗4:独立で年収が必ず上がると思い込む
    5. 失敗5:転職市場の数値だけで業界全体を判断する
  13. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 建設業全体の平均年収は本当に高いのですか?
    2. Q2. 施工管理職は本当に年収1,000万円に届きますか?
    3. Q3. 技能職(職人)と施工管理職、どちらが稼げますか?
    4. Q4. 一級建築士と1級施工管理技士、どちらが年収が高いですか?
    5. Q5. 電気工事士の年収は本当に550万円程度ですか?
    6. Q6. CADオペレーターは年収が低いと言われますが、上げる方法はありますか?
    7. Q7. 公務員技術職は民間より年収が低いのですか?
    8. Q8. 30代未経験で建設業に入っても、年収400万円台は出ますか?
    9. Q9. 賃金構造基本統計調査と有価証券報告書、どちらの数値を信じるべきですか?
    10. Q10. ゼネコンと公務員、年収以外の比較ポイントは何ですか?
    11. Q11. 一人親方の年収597万円という数字は信頼できますか?
    12. Q12. 2024年問題(時間外労働上限規制)で年収は下がりますか?
    13. Q13. 建設業の女性の平均年収はどのくらいですか?
    14. Q14. 転職で年収が下がるリスクが高い職種はありますか?
    15. Q15. 年収を上げるためにまず取るべき資格は何ですか?
  14. まとめ
    1. 年収・転職でお悩みの方へ

先に結論

  • 建設業全体の平均賃金水準(賃構ベース・所定内給与×12+年間賞与で年収換算)は 約511万円、男女計・常用労働者の平均推計で 約567万円 のレンジに整理される(厚生労働省『令和6年(2024年)賃金構造基本統計調査』/本記事では511万円を基本指標として用い、567万円は別集計条件の参考値として併記)
  • 職種別ではスーパーゼネコン施工管理職が 平均1,000万円超、技能職(とび・大工)は 400万〜500万円台 が中心レンジ
  • 年代別では 30代後半〜50代前半に年収カーブのピーク が来やすい(資格取得・管理職昇格・現場代理人化が要因)
  • 同じ「施工管理」でもスーパーゼネコン/準大手/中堅/地場で 平均200万〜500万円の差 がある
  • 資格レバレッジが効きやすいのは 1級施工管理技士・一級建築士・電気主任技術者・技術士 など。資格手当と転職時の年収交渉に直結
  • 公的統計の数値は 全社員平均・全国平均 であり、施工管理職単独・首都圏単独の数値とは別軸であることに注意

この記事で分かること

  • 建設業の職種別年収ランキング全体像(施工管理・設計・技能職・専門技術職の30職種)
  • 厚生労働省『賃金構造基本統計調査』とjobtagの読み方・違い・使い分け
  • スーパーゼネコン・準大手・サブコン・ハウスメーカーの平均年収(有価証券報告書ベース)
  • 年代別年収カーブ(20代/30代/40代/50代)の傾向
  • 職種別の年収アップ戦略(資格・転職・独立・職種転換)
  • ケース別ロードマップ(未経験/経験者/年代別/目標年収別)

建設業の職種別年収ランキング|全体像と算出ロジック

職種別年収を比較する前に、データソースごとの 母集団と算出方法の違い を整理しておきます。出典を混同して読み解くと、実際の市場価値と乖離する数値を信じてしまうリスクがあるためです。

3つの主要データソース

データソース 所管 母集団 特徴
賃金構造基本統計調査(賃構) 厚生労働省 全国・5人以上の事業所・常用労働者 産業全体の傾向把握に強い/職種粒度は粗め
jobtag(職業情報提供サイト) 厚生労働省 賃構+ハローワーク求人+業界調査の総合 職業単位(242職種以上)で平均年収を整理/検索しやすい
有価証券報告書(有報) 上場企業 上場企業の全社員(正社員中心) 個社の平均年収・平均年齢・平均勤続年数を確認可能/EDINETで開示

それぞれの数値は 「同じ会社の同じ職種」を指していない ため、ランキング比較では「どの母集団を見ているか」を必ず併記する必要があります。本記事では各表の脚注で母集団と出典年度を明示しています。

全産業との比較

国税庁『令和5年分 民間給与実態統計調査』によれば、全産業の給与所得者の平均年収は 約460万円 とされています。建設業の平均年収はこれを 40万〜100万円程度上回る 水準で、業界全体としては相対的に高賃金の部類に入ります。

ただし「建設業=高年収」と単純化するのは早計です。職種・企業規模・地域・資格保有によって年収は 2倍以上 開きます。次節以降で、職種別ランキングを4ブロック(施工管理/設計・専門技術/技能職/企業規模別)に分けて見ていきます。

30職種の総合比較表(早見)

ブロック 職種 平均年収 データ区分
施工管理 建築施工管理技術者 約632.8万円 公的(jobtag)
施工管理 土木施工管理技術者 約603.9万円 公的(jobtag)
施工管理 電気工事施工管理技術者 約560〜600万円 参考推計
施工管理 管工事施工管理技術者 約560〜600万円 参考推計
施工管理 造園・建設機械・通信・解体 施工管理 約470〜560万円 参考推計
設計・専門 建築設計技術者(意匠) 約632.8万円 公的(jobtag)
設計・専門 一級建築士(求人ベース) 約547万円 公的(求人ボックス集計)
設計・専門 構造設計者 約586万円 公的(jobtag)
設計・専門 技術士(建設部門) 約615万円〜 参考推計(jobtag平均+プレミアム)
設計・専門 構造設計一級建築士 約700万円〜 参考推計
設計・専門 設備設計一級建築士 約700万円〜 参考推計
設計・専門 設備設計者 約570万円前後 参考推計
設計・専門 建設コンサルタント(土木系) 約650万円〜 参考推計
設計・専門 測量技術者 約466万円 公的(jobtag)
設計・専門 CADオペレーター(正社員) 約453.8万円 公的(jobtag)
技能職 電気工事士 約547.6万円 公的(jobtag)
技能職 建設機械オペレーター 約474.7万円 公的(jobtag)
技能職 玉掛け作業員 約370万円 公的(賃構・jobtag参照)
技能職 鉄筋工(常用) 約460万円前後 参考(全建総連調査)
技能職 とび職(常用) 約450万円前後 参考(全建総連調査)
技能職 大工(常用) 約450万円前後 参考(全建総連調査)
技能職 配管工(常用) 約470万円前後 参考(全建総連調査)
技能職 左官(常用) 約430万円前後 参考(全建総連調査)
技能職 内装工(常用) 約420万円前後 参考(全建総連調査)
技能職 塗装工(常用) 約430万円前後 参考(全建総連調査)
技能職 解体工(常用) 約430万円前後 編集部観測値
技能職 鉄骨鍛冶工 約460万円前後 編集部観測値
形態別 一人親方(複数職種混在) 約597万円 参考(全建総連東京都連合会2024)
形態別 スーパーゼネコン社員(全社員平均) 約982〜1,178万円 公的(有価証券報告書2024年度)
形態別 空調系サブコン上位社員(全社員平均) 約898〜1,000万円超 公的(有価証券報告書2024年度)

データ区分の凡例
公的:賃構・jobtag・有価証券報告書・全国規模の業界調査(全建総連等)に基づく公表値
参考推計:公的単独値が見当たらないため、関連職種の公的値や複数の転職メディアの公開求人レンジから推計した値
編集部観測値:タテルート編集部が2026年4月〜6月に複数の建設特化型転職メディア6社(プレックスジョブ/RSG建設転職/施工管理求人.com/ビルドジョブ/キャリコンジョブ/建職バンク)で正社員求人約300件(首都圏中心・想定年収レンジの中央値ベース)を確認した参考値

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施工管理・技術系の年収ランキング(建築・土木・電気・管・造園 ほか)

施工管理職は建設業の中で最も年収レンジが広い職種の1つです。jobtag(厚生労働省『職業情報提供サイト』)の最新公開値を中心に、参考レンジを整理します。

施工管理・技術系の年収(公的データ掲載職種)

順位 職種 平均年収 算出母集団/出典
1 建築施工管理技術者 約632.8万円 jobtag(賃構+業界調査統合/全国平均/全社員ベース)
2 土木施工管理技術者 約603.9万円 jobtag(同上)

施工管理・技術系の年収(参考推計職種)

jobtag単独の公表値が見当たらない以下の職種は、関連職種の公的値と求人公開ベースから推計したレンジを示します。ランキング順位は付けず参考レンジ として扱ってください。

職種 年収レンジ目安 推計の根拠
電気工事施工管理技術者 約560〜600万円 電気工事士の公的平均547.6万円+施工管理職プレミアム(求人公開ベース)
管工事施工管理技術者 約560〜600万円 設備系サブコン年代別賃金、求人公開ベース
造園施工管理技術者 約470万円前後 jobtag『造園職』関連平均
建設機械施工管理技術者 約510万円前後 jobtag『建設機械オペレーター』+施工管理プレミアム
電気通信工事施工管理技術者 約560万円前後 通信工事業界の年代別賃金、求人公開ベース
解体工事施工管理者 約480万円前後 解体業界の正社員中途求人ベース

参考推計の集計条件:タテルート編集部が 2026年4月〜6月 に建設特化型転職メディア6社(プレックスジョブ/RSG建設転職/施工管理求人.com/ビルドジョブ/キャリコンジョブ/建職バンク)の 正社員施工管理職求人 約300件(首都圏中心・経験5〜10年枠中心)を確認し、想定年収レンジの中央値を集計した参考値です。実際の年収は地域・企業規模・資格保有で大きく前後するため、参考レンジとして扱ってください。

施工管理職の業種別の特徴

建築・土木・電気・管・造園など、施工管理は7区分の国家資格(施工管理技士)が用意されており、いずれも1級と2級があります(解体工事業については実務上の独立職種として扱われていますが、施工管理技士の独立区分ではない点に注意)。それぞれの業種で年収カーブには傾向差があります。

  • 建築施工管理:超高層・大型再開発案件を抱える大手ゼネコン中心に高年収。1級取得+所長クラスで800万〜1,200万円
  • 土木施工管理:公共工事中心。国土強靭化・防災・インフラ更新需要で安定。年収レンジは建築とほぼ同水準
  • 電気工事施工管理:電気主任技術者・電気工事士との組み合わせで希少価値高。データセンター・再エネ案件で需要拡大
  • 管工事施工管理:空調・衛生・プラント系。建築物の高度化で需要安定。一級管工事+設備設計の組み合わせは年収レバレッジ大
  • 造園・建設機械・電気通信・解体:ニッチだが希少資格で年収レンジは中堅以上に届く。地域密着で独立しやすい

1級と2級の年収差

経営事項審査(経審)では、1級は監理技術者として加点/2級は主任技術者として加点 と評価区分が分かれます(建設業者の技術職員数等の評価項目において、資格区分ごとに加点の重みが異なる扱い)。1級取得は元請工事のうち下請契約合計が一定額以上となる現場の配置義務に対応でき、企業の入札ランクにも影響します。転職時の年収交渉では、求人票上は 資格手当・役職要件により1級保有者の方が高めの想定年収レンジに紐づくケースが多く見られます(編集部が建設特化型転職メディア6社の正社員施工管理職求人 約300件を確認した観測ベース/2026年4月〜6月)。なお、監理技術者の配置基準・金額要件は改定があり得るため、最新版は国土交通省「監理技術者制度運用マニュアル」を必ず確認してください。

なお、2024年度から施工管理技術検定の受検資格が改正されており、第一次検定は年齢要件を中心に受検しやすくなっています。第二次検定の実務経験要件など、詳細は試験機関の最新案内(一般財団法人建設業振興基金一般財団法人全国建設研修センター)で確認してください。

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設計系・専門技術系の年収ランキング(建築士・構造・設備・技術士 ほか)

設計・専門技術系は 資格の難易度と希少性 が年収に強く反映される領域です。一級建築士・構造設計一級建築士・技術士は、それぞれの分野で年収プレミアムが発生しやすい代表的資格と言えます。

設計系・専門技術系の年収(公的データ掲載職種)

順位 職種 平均年収 算出母集団/出典
1 建築設計技術者(意匠系) 約632.8万円 jobtag『建築設計技術者』平均値(全国・全社員ベース)
2 構造設計者 約586万円 jobtag『構造設計者』平均値
3 一級建築士(求人ベース) 約547万円 求人ボックス『一級建築士』集計(公開求人ベース/全国)
4 測量技術者 約466万円 jobtag『測量技術者』平均値
5 CADオペレーター(正社員) 約453.8万円 jobtag『CADオペレーター』正社員平均(令和6年調査)

設計系・専門技術系の年収(参考推計職種)

公的単独値が見当たらない以下の職種は、関連職種+求人公開ベースの推計レンジを示します。順位付けはせず参考レンジ として扱ってください。

職種 年収レンジ目安 推計の根拠
技術士(建設部門) 約615万円〜 jobtag『技術士』平均+建設部門求人プレミアム
構造設計一級建築士 約700万円〜 編集部観測値(首都圏・経験10年以上の正社員求人レンジ)
設備設計一級建築士 約700万円〜 同上(プラント・大型建築の管理職クラス)
設備設計者 約570万円前後 jobtag関連職種平均(設備設計求人公開ベース)
建設コンサルタント(土木系) 約650万円〜 建設コンサルタント上場大手の有報+求人公開ベース

参考推計の集計条件:CADオペレーターの数値は 正社員平均 です。派遣・契約・在宅フリーランスでは雇用形態により大きく前後します。参考推計欄の編集部観測値は、2026年4月〜6月に建設特化型転職メディア6社(プレックスジョブ/RSG建設転職/施工管理求人.com/ビルドジョブ/キャリコンジョブ/建職バンク)と組織設計事務所キャリア採用ページで設計系正社員求人約100件(首都圏・経験10年以上中心)を確認した想定年収レンジの中央値です。

設計・専門技術系のキャリアパス

設計事務所のキャリアは、組織設計事務所(500人以上の大手)/建設コンサルタント/ゼネコン設計部/アトリエ系(個人・少数事務所)で年収レンジが大きく異なります。組織設計事務所大手や大手ゼネコン設計部は、40代で平均800万円超 に到達するケースが多く、アトリエ系は20代〜30代の修行期間で年収が抑えられがちです。

設計から施工管理への職種転換、施工管理から発注者側(デベロッパー・公共発注者)への転職など、専門技術系のキャリアは多様です。詳しくは関連記事を参照してください。

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技能職・現場作業員の年収ランキング(とび・大工・電気工事士 ほか)

技能職(職人)は、雇用形態(常用/一人親方/法人化) で年収構造が大きく変わる職種群です。常用職人は安定するものの上限が低めで、一人親方は出来高で年収レンジが広がる傾向があります。

技能職の年収(公的データ掲載職種)

順位 職種 平均年収 算出母集団/出典
1 電気工事士 約547.6万円 jobtag『電気工事士』平均値(全国・常用ベース)
2 建設機械オペレーター 約474.7万円 jobtag『建設機械オペレーター』平均値
3 玉掛け作業員 約370万円 賃構・jobtag参照値

技能職の年収(参考レンジ/全建総連調査・編集部観測値)

以下は全建総連の賃金調査と編集部観測値に基づく参考レンジです。順位付けはせず参考扱いとしてください。

職種 年収レンジ目安(常用) 推計の根拠
鉄筋工 約460万円前後 全建総連『2024年賃金調査報告書』参照
とび職 約450万円前後 同上
大工 約450万円前後 同上
配管工 約470万円前後 同上
左官 約430万円前後 同上
内装工 約420万円前後 同上
塗装工 約430万円前後 同上
解体工 約430万円前後 編集部観測値(2026年4月〜6月の正社員求人ベース)
鉄骨鍛冶工 約460万円前後 編集部観測値(同上)

編集部観測値の集計条件:解体工・鉄骨鍛冶工については、2026年4月〜6月にindeed・建設特化型転職メディアで職種指定の正社員求人を約50件確認し、想定年収レンジの中央値を集計した参考値です。技能職の数値は 常用労働者ベース です。一人親方・法人成り後の数値とは別軸で扱う必要があります。

一人親方の年収

全建総連東京都連合会『2024年賃金調査報告書』によれば、一人親方(複数職種混在の参考値)の 全年代平均年収は約597万円 とされ、常用労働者の平均481万円を約116万円上回ります。出来高制・請負契約により上振れしやすい一方、機材・保険・国保(建設国保への加入要件を満たす場合)・所得税の自己負担を加味した手取りでは、会社員と比較して有利・不利が一概には言えません。

法人化・独立による年収レンジ

一人親方から法人化(一人法人・少数法人)に進むと、消費税のインボイス対応・社会保険加入・厚生年金原資の確保など固定費が増える一方、元請からの受注枠・建設業許可(500万円以上の建設工事を請け負う場合に必要となる場面が多い)取得・経営事項審査(経審)加点で 年収レンジが1,000万円超 まで広がる事例も報告されています。

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企業規模別・形態別の年収(ゼネコン/サブコン/ハウスメーカー)

職種が同じでも、企業規模・業態で年収レンジは 2倍以上 開きます。ここでは2024年度〜2025年度開示の有価証券報告書ベースで、代表的な企業群の平均年収を整理します。

スーパーゼネコン上場4社の平均年収(2024年度有報・全社員平均)

企業 平均年収 平均年齢 備考
鹿島建設 約1,178万円 43.8歳 上場4社中の最高水準
大林組 約1,066万円 43.5歳 海外比率も高い
大成建設 約1,025〜1,058万円 42.4歳 山岳トンネル等の土木に強み
清水建設 約982〜1,083万円 43.1歳 開示時期で数値差あり/最新確定値は有報原本要確認

上記はいずれも 全社員平均値 であり、施工管理職単独の数値ではありません。職種別の構成比率(事務系・設計系・施工管理系)により、施工管理職単独の平均年収はさらに上下します。最新確定値はEDINETで各社の有価証券報告書原本を確認してください。

参考:非上場の竹中工務店について

竹中工務店は 非上場企業のため有価証券報告書を開示しておらず、業界比較ランキングには含めません。各種転職メディア・業界推計では平均年収 約1,013万円前後 とされていますが、有報ベースの上場4社と同列で比較するのは適切ではないため、上表からは除外し補足扱いとしています。

準大手・中堅ゼネコンの平均年収目安

区分 平均年収レンジ 代表企業(例)
準大手ゼネコン 約800万〜950万円 長谷工コーポレーション・五洋建設・前田建設工業・戸田建設・西松建設 など
中堅ゼネコン(売上1,000億円以上) 約700万〜850万円 福田組・東急建設・東洋建設・大豊建設 など
中小・地場ゼネコン 約500万〜750万円 地域密着型/地域差大

上記レンジは各社の有価証券報告書(2024年度〜2025年度開示)と編集部の業界観測値を組み合わせた参考値です。

サブコン大手の平均年収(2024年度有報ベース・全社員平均)

企業 業態 平均年収 データ区分
大気社 空調 約1,000万円超 有報(全社員平均)
高砂熱学工業 空調 約966万円 有報(全社員平均)
朝日工業社 空調 約1,000万円超 有報(全社員平均)
新日本空調 空調 約900万〜950万円 有報(全社員平均)
ダイダン 空調・衛生 約898万円 有報(全社員平均)
関電工 電気 約780万〜850万円 参考推計(有報+業界レンジ)
きんでん 電気 約750万〜820万円 参考推計(同上)

空調・衛生系サブコン上位は、近年の半導体・データセンター・再生可能エネルギー案件の好調を背景に、平均年収の上昇が顕著です。

ハウスメーカーの平均年収

ハウスメーカー上位(積水ハウス・大和ハウス工業・住友林業・ミサワホーム など)は、平均年収 約800万〜900万円台 が中心レンジです。住宅着工件数の鈍化と海外事業の拡大で、企業差が広がっています。

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年代別・経験別の年収カーブ(20代/30代/40代/50代)

職種別の平均値だけでは、自分が現在どのレンジにいるかが見えにくいため、年代別の年収カーブを併せて確認することが重要です。厚生労働省『令和6年(2024年)賃金構造基本統計調査』をベースに、建設業の年代別平均年収を整理します。

建設業の年代別平均年収(2024年・全産業との比較)

年代 建設業 平均年収 全産業 平均年収 差額
20〜24歳 約340万円 約330万円 +10万円
25〜29歳 約461万円 約430万円 +30万円
30〜34歳 約510万円 約470万円 +40万円
35〜39歳 約560万円 約510万円 +50万円
40〜44歳 約580万円 約540万円 +40万円
45〜49歳 約595万円 約560万円 +35万円
50〜54歳 約581万円 約565万円 +16万円
55〜59歳 約604万円 約560万円 +44万円
60〜64歳 約510万円 約430万円 +80万円
65〜69歳 約430万円 約340万円 +90万円

上記は 建設業全体の常用労働者平均 であり、施工管理職単独・首都圏単独の数値ではありません。施工管理職に限定すれば、30代後半で +50〜150万円、40〜50代で +100〜250万円の上振れが見込めます。出典:厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』(2025年3月公表/対象:全国・5人以上事業所の常用労働者)。

年代別の年収アップ構造

  • 20代前半:見習い・サポート期。年収レンジは320〜420万円。資格(2級施工管理技士・電気工事士 等)取得で次の階段へ
  • 20代後半〜30代前半:現場担当〜サブチーフ期。1級資格取得・主任クラス昇格で +50〜100万円
  • 30代後半〜40代前半:現場代理人・所長候補期。所長就任で +100〜300万円のジャンプアップが起きやすい
  • 40代後半〜50代前半:所長・本社マネジメント・経営層期。技術士・一級建築士・診断士などで専門特化型キャリアも
  • 50代後半〜60代:再雇用・嘱託・独立期。資格と人脈で第二のピークを作る層も

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職種別の年収アップ戦略(資格・転職・独立の組み合わせ)

職種別の平均年収を把握したら、次は 自分が今のレンジから次のレンジへ上がる戦略 を選びます。建設業の年収アップは、大きく以下の5パターンに整理できます。

戦略5パターンの比較

戦略 年収アップ幅の目安 期間 難易度 適合する層
1. 資格取得(社内昇格・手当) +30〜100万円 半年〜3年 20代〜40代の現職向き
2. 同業ジャンプアップ転職 +100〜300万円 3〜6ヶ月 30代〜40代経験者
3. 職種転換型の異業種転職 +50〜200万円 6〜12ヶ月 中〜高 30〜50代でWLB改善も狙う層
4. 独立・フリーランス +100〜500万円 1〜3年 1級+10年以上の経験+人脈
5. 専門特化型キャリア(技術士・一級建築士 等) +150〜400万円 5〜10年 設計・コンサル志向の層

1. 資格取得による社内昇格・手当アップ

施工管理技士の資格手当は、1級で月2万〜5万円、2級で月5,000円〜2万円が一般的な相場です(編集部の建設特化型転職メディア6社の正社員施工管理職求人観測ベース/2026年4月〜6月)。年間換算で +24万〜60万円、加えて昇格・昇給原資にもなります。

電気主任技術者・建築設備士・技術士など、専門資格の組み合わせは資格手当の積み上げが大きく、年収1,000万円超を狙う基盤 になります。

2. 同業内ジャンプアップ転職

中堅ゼネコンからスーパーゼネコン、地場サブコンから大手サブコンへの転職は、平均年収レンジが200万〜500万円アップする可能性があります。1級施工管理技士+10年以上の所長経験があれば、転職市場での評価が大きく上がります。

ただし、ジャンプアップ転職は 激務度・転勤頻度 が上がる傾向があるため、ワークライフバランス(WLB=仕事と生活の調和)とのトレードオフを意識する必要があります。

3. 職種転換型の異業種転職

施工管理経験者は、デベロッパー・建材メーカー営業・建設DX SaaS・公務員技術職など、業界を変えずに職種だけ転換 するルートが取りやすい層です。年収アップ幅は中程度ですが、WLB改善や定年後の再雇用条件の改善が見込めます。

4. 独立・フリーランス

1級施工管理技士+10年以上の経験+人脈があれば、独立後の月単価は60万〜100万円超のレンジに乗ります。年商1,000万〜2,000万円規模で動く層もありますが、固定費・社会保険・税負担を加味した手取りベースでは、会社員時代と同等以下になるケースも報告されています。

5. 専門特化型キャリア

技術士・一級建築士・構造設計一級建築士・電気主任技術者などは、取得後10年単位で年収レバレッジが効く タイプの資格です。短期的な年収アップより、40代・50代の天井を上げる長期戦略向きです。

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ケース別ロードマップ(未経験/経験者/年代別/目標年収別)

職種別の平均年収と戦略の枠組みを踏まえ、状況別に「最初の一歩」をどう選ぶかを整理します。

ケース1:20代未経験から建設業に入りたい

  • 戦略:技能職または施工管理職の入社(資格取得支援が充実した会社を選ぶ)
  • 想定年収カーブ:1年目350万〜420万円 → 5年目で500万〜650万円
  • 狙う資格:2級施工管理技士補(第一次検定)→ 2級施工管理技士 → 1級施工管理技士補 → 1級施工管理技士
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ケース2:30代経験者で年収を底上げしたい

  • 戦略:1級資格取得+同業ジャンプアップ転職/資格手当の高い企業へ
  • 想定年収アップ幅:+100〜300万円
  • 狙う転職先:スーパーゼネコン/準大手/空調系サブコン上位/デベロッパー
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ケース3:40代でWLBと年収を両立したい

  • 戦略:発注者側転職(デベロッパー・公務員技術職)/中堅ゼネコンの管理職/ホワイト企業へ
  • 想定年収カーブ:転職時に一時的に横ばい→3〜5年で +100〜200万円
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ケース4:年収1,000万円を目指したい

  • 戦略:1級+スーパーゼネコン所長/空調系サブコン上位/独立法人化
  • 想定到達時期:35〜45歳
  • 資格の組み合わせ:1級施工管理技士+一級建築士/電気主任技術者/技術士
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ケース5:独立して職人として稼ぎたい

  • 戦略:常用職人→一人親方→法人化のステップ
  • 想定年収カーブ:常用400万〜500万円 → 一人親方600万〜800万円 → 法人化で1,000万円超も
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公的データの読み解き方|数値を鵜呑みにしないために

職種別年収ランキングを読むときに最も重要なのは、「その数値がどの母集団を指しているか」 を確認することです。以下の3点を意識すると、誤読を防げます。

注意点1:全社員平均と職種単独平均は別軸

有価証券報告書の平均年収は 全社員平均値 であり、施工管理職単独の数値ではありません。事務系・設計系・営業系・施工管理系の構成比率により、施工管理職単独の年収はさらに上下します。例えばスーパーゼネコンの全社員平均1,000万円超は、若手施工管理職単独で見ると 700万〜900万円のレンジに収まることが一般的 とされ、年収交渉時の参照値として鵜呑みにすると現実と乖離する可能性があります(編集部が建設特化型転職メディア6社で確認した30代施工管理職の想定年収レンジの中央値ベース/2026年4月〜6月)。

注意点2:全国平均と首都圏単独は別軸

賃金構造基本統計調査は 全国平均 です。首都圏単独・大阪都市圏単独で見ると、上振れ幅は +50〜150万円程度の差が出やすい傾向にあります。

注意点3:公開求人ベースと公的統計ベースは別軸

転職メディアの「平均年収」は 公開求人ベース であることが多く、求人を出している企業群(採用ニーズが高い企業=業績好調・人手不足が深刻な企業)の偏りが含まれます。公的統計(賃構・jobtag)の方が業界全体の平均像に近い数値です。

よくある失敗と対策

職種別年収ランキングを参考にキャリア判断するときに、よくある失敗パターンを整理しておきます。

失敗1:平均値だけ見て上限・下限を見落とす

平均年収だけ見ると「自分も同じ年収がもらえる」と錯覚しやすいです。中央値・四分位範囲・最大値も併せて確認し、自分の現在地と上限を冷静に把握する必要があります。

失敗2:全社員平均を施工管理職単独と勘違いする

スーパーゼネコンの平均年収1,000万円超は全社員平均値であり、若手施工管理職単独では700万〜900万円のレンジに収まることが一般的です。職種別の構成比率を踏まえずに年収交渉に臨むと、現実離れした希望年収を出してしまうリスクがあります。

失敗3:資格手当だけで年収アップを期待する

資格手当は月2万〜5万円程度が一般的相場です。資格取得は年収アップの「入口」ではありますが、それ単独で年収を100万円上げるのは難しく、転職と組み合わせる ことで真価が出ます。

失敗4:独立で年収が必ず上がると思い込む

独立後の年収レンジは広がりますが、社会保険・税負担・固定費を加味した手取りベースでは会社員時代と同等以下になる事例も報告されています。売上ベースと手取りベースを分けて試算 することが重要です。

失敗5:転職市場の数値だけで業界全体を判断する

転職メディアの公開求人は採用ニーズの高い企業に偏ります。公的統計(賃構・jobtag・有報)と組み合わせて読み、業界全体の平均像を把握してから個別企業を比較するのが安全です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 建設業全体の平均年収は本当に高いのですか?

A. 厚生労働省『令和6年(2024年)賃金構造基本統計調査』によれば、建設業の常用労働者平均年収は約511万〜567万円で、全産業平均(約460万円・国税庁『令和5年分 民間給与実態統計調査』)を40万〜100万円上回ります。年代別では全年代で全産業平均を上回る傾向があります。

Q2. 施工管理職は本当に年収1,000万円に届きますか?

A. スーパーゼネコン所長クラス・大手サブコン管理職クラス・独立法人化のいずれかで、年収1,000万円超のレンジに乗る事例は報告されています。1級施工管理技士+10年以上の現場経験+管理職昇格が標準的な到達条件です。

Q3. 技能職(職人)と施工管理職、どちらが稼げますか?

A. 一般論としては施工管理職の平均年収の方が高めですが、技能職でも一人親方・法人化により年収レンジは広がります。常用職人の平均は400万〜500万円台、一人親方は500万〜700万円台、法人化で1,000万円超の事例もあります。

Q4. 一級建築士と1級施工管理技士、どちらが年収が高いですか?

A. 単独保有では大きな差はなく、ともに500万〜700万円のレンジが中心です。組み合わせ保有や、所属する企業の規模・業態で年収レンジが大きく変わります。設計系志向なら一級建築士、施工系志向なら1級施工管理技士が中核です。

Q5. 電気工事士の年収は本当に550万円程度ですか?

A. jobtag(厚生労働省)の平均値は約547.6万円ですが、第一種・第二種・電気主任技術者の保有状況、所属企業(電気サブコン上位/中小/独立)で大きく変わります。電気主任技術者を保有するとさらにプレミアムが乗ります。

Q6. CADオペレーターは年収が低いと言われますが、上げる方法はありますか?

A. jobtag正社員平均は約453.8万円ですが、BIM/CIM(建築・土木の3次元モデルに属性情報を持たせる技術)スキル習得・建築士資格取得・設計者キャリアへの転換で年収レンジは大きく広がります。在宅フリーランスで月単価40万〜80万円のレンジに乗る事例も報告されています。

Q7. 公務員技術職は民間より年収が低いのですか?

A. 初任〜中堅期は民間大手より低めの水準ですが、長期勤続による退職金・年金・住宅手当を加味した生涯年収では、民間中堅と拮抗するケースもあります。WLB(仕事と生活の調和)の改善幅は大きいです。

Q8. 30代未経験で建設業に入っても、年収400万円台は出ますか?

A. 業種・地域・企業規模によりますが、東京・大阪・名古屋などの大都市圏で人手不足が深刻な業種(電気・管・解体 等)であれば、未経験30代でも年収400万〜480万円スタートの事例が報告されています。

Q9. 賃金構造基本統計調査と有価証券報告書、どちらの数値を信じるべきですか?

A. 「業界全体の平均像」を知りたいなら賃構、「特定企業の年収レンジ」を知りたいなら有報、と使い分けます。両方を見比べることで、業界全体と個社の位置関係が把握できます。

Q10. ゼネコンと公務員、年収以外の比較ポイントは何ですか?

A. WLB(残業時間・年間休日・転勤頻度)・退職金・年金・福利厚生・解雇リスク・キャリア天井で比較します。年収だけで決めると、転職後3年以内に後悔する事例が報告されています。

Q11. 一人親方の年収597万円という数字は信頼できますか?

A. 全建総連東京都連合会『2024年賃金調査報告書』に基づく数値で、調査時期・件数・対象範囲が明示されており信頼性は相応にあります。ただし全国の一人親方の平均像とは多少差がある可能性があるため、地域・職種別に他のデータと併用するのが安全です。

Q12. 2024年問題(時間外労働上限規制)で年収は下がりますか?

A. 残業代が減ることで一時的に年収が下がる事例が報告されていますが、基本給・賞与・資格手当の改定で年収を維持・上昇させる企業も増えています。原則は 月45時間/年360時間、特別条項付き36協定がある場合でも 年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計で 単月100時間未満/複数月平均80時間以内 が上限です。違反企業には 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金 が科されます(出典:厚生労働省「時間外労働の上限規制」)。なお、災害復旧・復興工事には一部の制限緩和特例があります。

Q13. 建設業の女性の平均年収はどのくらいですか?

A. 賃金構造基本統計調査の建設業女性労働者平均は約350万〜400万円のレンジが中心ですが、施工管理職・設計職・専門技術職の女性に限定すれば年代別カーブは男性に近づきます。育休復帰後の時短勤務の影響で、平均値は下振れする傾向があります。

Q14. 転職で年収が下がるリスクが高い職種はありますか?

A. 大手ゼネコン→地場ゼネコン、大手サブコン→中小サブコンへの転職は、給与体系・賞与原資の差で年収が下がる事例が報告されています。WLB改善や転勤回避と引き換えのケースが多いです。

Q15. 年収を上げるためにまず取るべき資格は何ですか?

A. 現職が施工管理ならまず 1級施工管理技士、設計系志向なら 一級建築士、電気系志向なら 電気主任技術者または第一種電気工事士 が王道です。資格取得支援制度のある会社を選ぶことで、コスト負担を抑えながら年収レバレッジを効かせられます。

まとめ

建設業の職種別年収ランキングを公的データで俯瞰すると、職種・企業規模・年代・資格保有で 2倍以上の年収差 があることが見えてきます。重要なのは「平均値」を鵜呑みにせず、自分の市場価値を 母集団・年度・対象範囲 とセットで把握することです。

要点を整理します。

  • 建設業全体の平均年収は約511万〜567万円。全産業平均を40万〜100万円上回る
  • 職種別ではスーパーゼネコン施工管理職が1,000万円超、技能職常用は400万〜500万円台、独立で1,000万円超の事例も
  • 年代別カーブは30代後半〜50代前半にピーク。1級資格取得・所長就任が転換点
  • 企業規模別では同職種でも200万〜500万円差。スーパーゼネコン・空調系サブコン上位・大手サブコンが高水準
  • 年収アップ戦略は資格/同業ジャンプアップ/職種転換/独立/専門特化の5パターン
  • 公的データ(賃構・jobtag)と有報・転職メディアの数値は別軸。混同せず読む

次の一手としては、自分の現在地を整理しつつ、関連記事の年代別ロードマップ・資格戦略・転職先選択肢を判断材料に置く流れが取り組みやすいです。タテルートの無料キャリア相談(LINE)は、年収・働き方・資格戦略を在職中の検討材料として整理する場の1つとして活用できます。


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