LINEでキャリア相談

管工事施工管理技士の難易度|1級2級の合格率・試験内容・勉強法

管工事施工管理技士の難易度|1級2級の合格率・試験内容・勉強法

管工事施工管理技士とは、空調・給排水・衛生設備・ガス・冷媒配管などの管工事現場で、施工計画・工程管理・品質管理・安全管理を担う国家資格です。1級は監理技術者、2級は主任技術者として現場に配置されるため、設備系サブコンや設備工事会社でのキャリアアップに直結します。

「難易度は高いのか」「独学で受かるのか」「令和6年度改正で何が変わったのか」──管工事施工管理技士の受検を検討する方が抱く疑問は、断片的な合格率だけでは判断できません。

本記事では、令和7年度までの合格率推移・試験内容・勉強時間・独学と通信講座の比較・取得後の年収と資格手当まで、一次資料と編集部の求人観測を組み合わせて整理します。読み終えた時点で、自分に合った受検区分と学習プランを判断できる構成にしました。

  1. 先に結論
  2. この記事で分かること
  3. 管工事施工管理技士とは|制度の基本と7区分の位置づけ
    1. 1級と2級の違い|配置される現場が変わる
    2. 経営事項審査(経審)での加点
    3. 7区分の施工管理技士の中での位置づけ
  4. 令和6年度改正で受検資格はこう変わった
    1. 第一次検定は年齢要件のみに簡素化
    2. 第二次検定には引き続き実務経験が必要
    3. 経過措置は令和10年度まで
  5. 1級管工事施工管理技士の難易度と合格率
    1. 令和7年度の合格率|第一次は難化
    2. 過去5年の合格率推移(第一次検定)
    3. 出題形式と合格基準
    4. 第二次検定は経験記述と設備記述
  6. 2級管工事施工管理技士の難易度と合格率
    1. 令和7年度の合格率
    2. 過去5年の合格率推移
    3. 令和6年度改正で第二次の必須問題が拡大
    4. 2級の試験内容(第一次・第二次)
  7. 試験内容と出題傾向|1級と2級で押さえる領域が違う
    1. 1級第一次検定の重点分野
    2. 1級第二次検定の必須項目
    3. 2級第一次検定の重点分野
    4. 令和7年度の傾向|応用能力問題の難化
  8. 勉強時間と学習スケジュール
    1. 1級・2級の勉強時間目安
    2. 6ヶ月学習スケジュール(標準モデル)
    3. 3ヶ月直前モデル(短期集中)
    4. 令和8年度の試験日程
  9. 独学・通信講座・予備校の比較
    1. 独学のメリット・デメリット
    2. 通信講座のコストと提供内容
    3. 予備校(教室受講)のコストと提供内容
    4. 選び方のフレーム
  10. 取得後のキャリアと年収
    1. 平均年収レンジ(求人媒体ベース)
    2. 資格手当の相場
    3. 監理技術者としての配置と経審加点
    4. 転職市場での評価
  11. 落ちる5パターンと合格のコツ
    1. パターン1|応用能力問題の対策不足
    2. パターン2|過去問5年分を1周しか回していない
    3. パターン3|経験記述のネタが薄い
    4. パターン4|法規の暗記を後回しにする
    5. パターン5|二次試験対策の開始が遅い
  12. ケース別|受検戦略の考え方
    1. 20代未経験|まず2級第一次から
    2. 実務3年目|1級狙いに切り替えるか判断
    3. 設備施工職人上がり|経験記述で有利
    4. 空調・衛生の分野別|選択問題で得意分野を活かす
  13. よくある質問(FAQ)
    1. Q1|管工事施工管理技士と建築設備士の違いは?
    2. Q2|1級と2級のどちらから受けるべき?
    3. Q3|1級管工事施工管理技士は独学で合格できる?
    4. Q4|第一次検定に合格すると何が得られる?
    5. Q5|合格したら実務経験を積んでいなくても資格登録できる?
    6. Q6|受検料はいくらかかる?
    7. Q7|どのテキスト・過去問集が定番?
    8. Q8|合格発表はいつ?
    9. Q9|資格取得で残業は減る?
    10. Q10|担い手3法の全面施行は資格取得にどう影響する?
    11. Q11|女性の管工事施工管理技士は増えている?
    12. Q12|合格後の資格登録手続きは?
    13. Q13|取得後の更新は必要?
    14. Q14|経過措置の期間中はどちらの制度で受けるべき?
    15. Q15|施工管理技士 第二次検定 対策 全般の勉強法は?
  14. まとめ
    1. 年収・転職でお悩みの方へ

先に結論

  • 1級管工事施工管理技士は他区分と比べて極端に低い水準ではないが、令和7年度は第一次検定の合格率が38.7%と低下傾向。基礎知識+施工管理法応用能力の対策が要。
  • 2級管工事施工管理技士は第一次検定が61.1%(令和7年度)で 基礎を固めれば十分合格圏。設備業界の入口資格として初手で狙いやすい。
  • 令和6年度から受検資格が改正され、第一次検定は年齢要件(1級19歳/2級17歳)のみで受検可能。第二次検定には引き続き実務経験要件がある。
  • 勉強時間の目安 は1級で150〜300時間、2級で100〜200時間。独学は過去問中心、通信講座は5〜10万円が中心レンジ。
  • 取得後の 平均年収レンジは500万〜600万円台(求人媒体集計ベース)。1級と2級で資格手当は月5,000〜15,000円の差が付くケースが多い。

この記事で分かること

  • 管工事施工管理技士とは何か、7区分の中での位置づけ
  • 1級・2級それぞれの令和7年度合格率と過去5年の推移
  • 令和6年度改正後の受検資格(新制度・経過措置)
  • 第一次検定・第二次検定の出題形式と合格基準
  • 経験レベル別の勉強時間目安と3ヶ月/6ヶ月学習スケジュール
  • 独学・通信講座・予備校のコストと選び方
  • 取得後の年収・資格手当・監理技術者としての配置要件
  • 落ちる5パターンとケース別(20代未経験/実務3年目/職人上がり/設備専門)の戦略

管工事施工管理技士とは|制度の基本と7区分の位置づけ

管工事施工管理技士は、建設業法に基づく国家資格で、管工事を主たる工事とする現場で施工管理業務を担う技術者を認定する資格です。試験機関は一般財団法人全国建設研修センターで、施工管理技士7区分(建築・土木・電気・管・造園・電気通信・建設機械)のうち 管工事を専門とする 位置にあります。

1級と2級の違い|配置される現場が変わる

1級と2級では、配置できる工事の規模と役職が変わります。

区分 主な配置 対応する工事現場
1級管工事施工管理技士 監理技術者 の代表的な資格 元請工事で下請契約合計が一定額以上の管工事現場
2級管工事施工管理技士 主任技術者 に対応 すべての管工事現場(配置義務あり)

監理技術者(元請工事で下請契約金額の合計が一定額以上の現場に配置義務がある技術者)としてキャリアを積むには1級が事実上の前提となります。配置基準・金額要件は国土交通省「監理技術者制度運用マニュアル」で最新版を確認してください。

経営事項審査(経審)での加点

経営事項審査(経審)(公共工事の入札に必要な、建設業者の経営状況を客観評価する制度)では、1級は監理技術者として、2級は主任技術者として加点されます。設備系の中堅ゼネコン・サブコンが公共工事を狙う場合、1級保有者の在籍数が入札戦略に直結します。

7区分の施工管理技士の中での位置づけ

試験機関公表の合格率を編集部で整理すると、1級管工事施工管理技士は施工管理技士7区分の他区分と比べて 極端に低い水準ではない ものの、年度による変動幅が大きく、令和7年度は難化傾向が見られました。単純な難易度ランキングでの位置づけよりも、その年度の合格基準・応用能力問題の傾向に合わせた対策が重要です。

令和6年度改正で受検資格はこう変わった

2024年度(令和6年度)から施工管理技術検定の受検資格が改正されました。管工事も含めた全7区分共通の改正で、第一次検定と第二次検定で扱いが異なります。

第一次検定は年齢要件のみに簡素化

新制度では、第一次検定の受検資格から実務経験要件と学歴要件が撤廃され、以下の年齢要件のみになりました(出典:国土交通省 令和8年度管工事施工管理技術検定の実施について)。

  • 1級 第一次検定:受検年度末時点で 19歳以上
  • 2級 第一次検定:受検年度末時点で 17歳以上

未経験・異業種からでも設備業界に興味を持った時点で第一次検定を受けられる設計に変わっています。

第二次検定には引き続き実務経験が必要

第二次検定の受検には、第一次検定合格後の実務経験など所定要件が必要です。年数・対象実務・経過措置は区分ごとに異なり、新制度と旧制度で扱いが変わるため、全国建設研修センターの受検の手引きの最新版を必ず確認してください。

経過措置は令和10年度まで

令和10年度(2028年度)までは経過措置として、旧制度の受検資格でも受検可能です。旧制度で実務経験を積み上げてきた方は、経過措置期間中に第二次検定まで進める選択肢が残されています。

1級管工事施工管理技士の難易度と合格率

令和7年度時点で公表されている合格率と過去の推移を整理します。数値の出典はいずれも試験機関の公表資料です(全国建設研修センター 1級管工事施工管理技術検定)。

令和7年度の合格率|第一次は難化

  • 第一次検定(令和7年度):合格率 38.7%(前年度比 -13.6ポイント)
  • 第二次検定(令和6年度・直近公表):合格率 76.2%(過去10年で最も高い水準)

第一次検定は前年から10ポイント以上の低下があり、令和7年度は難化した年度と評価できます。特に施工管理法の応用能力問題(四肢択二式)で初出題内容が含まれ、失点が合否を左右した傾向が試験機関の総評でも触れられています。

過去5年の合格率推移(第一次検定)

年度 第一次検定 合格率
令和3年度 24.0%
令和4年度 42.9%
令和5年度 37.5%
令和6年度 52.3%
令和7年度 38.7%

出典:全国建設研修センター公表(各年度)。年度ごとの変動幅が大きく、直近5年で最低24.0%〜最高52.3%のレンジで推移してきました。

出題形式と合格基準

第一次検定は 全73問中60問を解答するマークシート方式 で、以下の3科目から出題されます。

  • 機械工学等(機械工学・電気工学・建築学・空気調和設備・給排水衛生設備・材料等)
  • 施工管理法(工程管理・品質管理・安全管理・応用能力問題)
  • 法規(建設業法・建築基準法・労働安全衛生法・消防法等)

合格基準は 全体で60%以上、かつ施工管理法の応用能力問題で60%以上 の正答が必要です。応用能力問題は四肢択二式のため、部分点が取りづらく、対策の優先度が高い区分になります。

第二次検定は経験記述と設備記述

第二次検定は必須問題3問(設備全般・工程管理・安全管理)と選択問題1問(空調設備または衛生設備)の計4問で構成される記述式試験です。

  • 必須問題:設備全般の施工管理知識・ネットワーク工程・労働安全衛生法
  • 選択問題:空調設備または衛生設備の施工上の留意事項を記述
  • 経験記述:自身が担当した管工事案件から工程・品質・安全・環境等のテーマで記述

経験記述は暗記で対応しづらく、自身の担当した工事の記録を早い段階から整理しておく ことが対策の起点になります。書き方の詳細は施工管理技士 経験記述 書き方で整理しています。

2級管工事施工管理技士の難易度と合格率

2級は設備業界の入口資格として位置づけられており、第一次検定は基礎知識をしっかり固めれば突破可能な難易度です。

令和7年度の合格率

  • 第一次検定(令和7年度):合格率 61.1%
  • 第二次検定(令和7年度):合格率 50.0%

第一次検定は受検者の5人に3人程度が合格する水準で、施工管理技士7区分の2級の中でも取り組みやすい部類に入ります。

過去5年の合格率推移

年度 第一次検定 第二次検定
令和3年度 54.2% 46.2%
令和4年度 56.6% 59.7%
令和5年度 69.6% 82.3%
令和6年度 65.1% 62.4%
令和7年度 61.1% 50.0%

出典:全国建設研修センター 2級管工事施工管理技術検定 各年度合格発表。令和5年度の第二次82.3%が突出しており、直近2年は平均水準(60%前後)に戻っています。

令和6年度改正で第二次の必須問題が拡大

令和6年度の試験制度改正により、第二次検定では工程管理・安全管理が必須問題化されました。より実践的な施工管理の知識が求められる出題傾向に変化しており、経験記述だけでの合格は難しくなっています。

2級の試験内容(第一次・第二次)

  • 第一次検定:機械工学等・施工管理法・法規からマークシート方式(1級と同じ3科目構成)
  • 第二次検定:必須問題(設備全般・工程管理・安全管理)+選択問題(空調・衛生から選択)の記述式
  • 合格基準:第一次・第二次ともに 全体で60%以上、かつ応用能力・施工管理法の該当区分で60%以上

試験内容と出題傾向|1級と2級で押さえる領域が違う

1級第一次検定の重点分野

編集部が 2026年7月時点 で試験機関公表の直近3年(令和5〜7年度)の問題冊子を確認した範囲では、以下の分野が頻出しています。

  • 機械工学等:熱力学・伝熱・流体力学・電気工学の基礎、空調機・ボイラ・冷凍機の原理
  • 施工管理法:ネットワーク工程・品質管理図・安全管理計画・応用能力問題(四肢択二)
  • 法規:建設業法(監理技術者・専任要件)・建築基準法・労働安全衛生法・消防法

1級第二次検定の必須項目

  • 設備全般の施工計画・施工図の判読
  • ネットワーク工程の計算問題
  • 労働安全衛生法に基づく安全管理計画
  • 空調設備・衛生設備の施工上の留意事項

2級第一次検定の重点分野

  • 空気調和設備の基本原理と機器の役割
  • 給排水衛生設備の系統・配管方法
  • 施工管理法の基本(工程・品質・安全)
  • 建設業法・関連法令の基本

令和7年度の傾向|応用能力問題の難化

令和7年度の1級第一次検定では、施工管理法の応用能力問題で初出題内容が含まれ、部分点を取りづらい四肢択二式で失点が合否を分けた傾向が試験機関の総評で示されています。対策としては、過去問だけでなく 最新の施工技術・法改正動向 への感度を上げておくことが重要です。

勉強時間と学習スケジュール

編集部が 2026年7月時点 で民間の学習教材・通信講座各社の目安を整理した範囲では、勉強時間の目安は以下のとおりです。

1級・2級の勉強時間目安

対象 目安時間 内訳(一次/二次)
1級・実務経験3年以上 150〜200時間 一次 60〜80時間/二次 90〜120時間
1級・実務経験1〜3年 200〜300時間 一次 100〜120時間/二次 100〜180時間
2級・実務経験ありまたは指定学科卒 100〜150時間 一次 50〜80時間/二次 50〜70時間
2級・未経験+独学 200〜300時間 一次 100〜150時間/二次 100〜150時間

上記は編集部が 2026年7月時点 に、主要通信講座4社(アガルート・CIC日本建設情報センター・SAT・地域開発研究所)の公表する学習時間の目安を整理した参考値です。個人差が大きいため、過去問1年分を解いてみて到達度を確認しながら調整するのが実際的です。

6ヶ月学習スケジュール(標準モデル)

期間 学習内容
学習開始〜3ヶ月目 過去問5年分1周+基礎テキスト読み込み
4ヶ月目 過去問2周目+苦手分野の集中学習
5ヶ月目 過去問3周目+応用能力問題の重点対策
一次試験直前1ヶ月 模擬試験+直前チェックリスト+暗記系総仕上げ
一次試験後〜二次試験まで 記述問題対策+経験記述の作成・添削

3ヶ月直前モデル(短期集中)

  • 1ヶ月目:過去問5年分1周で全体像把握
  • 2ヶ月目:頻出分野に絞った集中学習+過去問2周目
  • 3ヶ月目:過去問3周目+模擬試験+直前総仕上げ

3ヶ月モデルは実務経験3年以上で 1日2時間の学習時間を確保できる方向け です。未経験者や実務経験が浅い方は6ヶ月モデルを推奨します。

令和8年度の試験日程

令和8年度(2026年度)の試験日程は、試験機関から以下のとおり公表されています。

  • 1級 第一次検定:令和8年9月6日(日)
  • 1級 第二次検定:令和8年12月6日(日)
  • 1級 申込受付:令和8年5月7日(木)〜5月21日(木)
  • 2級 前期第一次2級 後期第一次+第二次:試験機関の公式案内で確定日程を確認

日程は全国建設研修センターの公表ベースで、正確な受付方法・会場は公式受検の手引きで最終確認してください。

独学・通信講座・予備校の比較

独学のメリット・デメリット

  • メリット:費用が最も安い(テキスト+過去問集で1万〜2万円)/自分のペースで進められる
  • デメリット:モチベーション維持が難しい/二次記述の添削が受けられない/制度改正の情報を自力で追う必要がある

編集部が 2026年7月時点 で確認した独学者向けの参考書・過去問集の主要ラインナップは以下のとおりです。

  • 地域開発研究所「1級・2級管工事施工管理技術検定 問題解説集」
  • 総合資格学院「1級管工事施工管理技士 学科試験問題集」
  • 実教出版「管工事施工管理技士 過去問アプリ」

通信講座のコストと提供内容

講座名 費用レンジ 主な提供内容
SAT 3〜5万円台 eラーニング+DVD+テキスト+質問対応
CIC日本建設情報センター 5〜8万円台 動画講義+テキスト+二次記述添削
アガルート 5〜10万円台 eラーニング+テキスト+質問対応
総合資格学院(通信) 8〜12万円台 動画講義+添削+質問対応
建築資料研究社/日建学院 10〜15万円台 動画+添削+教室受講オプション

上記は 2026年7月時点 で各社公式サイト・パンフレットから編集部が整理した目安レンジです。キャンペーンや受講形態で変動するため、最終判断は各社の最新見積で確認してください。

予備校(教室受講)のコストと提供内容

教室受講型(総合資格学院・日建学院等)は15〜30万円台が中心レンジです。平日夜間・週末通学 が前提となるため、現場勤務との両立可否を最初に判断する必要があります。

選び方のフレーム

  • 費用最小+自走できる自信あり → 独学
  • 記述添削と質問対応が欲しい → 通信講座(5〜10万円台)
  • 強制力と対面フィードバック重視 → 予備校教室受講

独学経路は2級建築施工管理技士 独学の記事構成が参考になります。

取得後のキャリアと年収

平均年収レンジ(求人媒体ベース)

編集部が 2026年6月〜7月主要転職媒体6社(dodaほか)管工事施工管理技士 有資格者向け中途採用求人約120件(対象:正社員/管工事施工管理職/派遣・業務委託除外/重複除外)を確認した範囲では、以下のレンジが多く観測されました。

区分 平均年収レンジ(求人媒体ベース) 上限レンジ
2級保有者 450万〜550万円 600万円前後
1級保有者 550万〜700万円 800万〜1,000万円

注記:上記は公開求人票の想定年収レンジをもとにした集計です。企業規模・地域・実務経験・役職で幅があり、施工管理職単独の実支給額とは限りません。求人ボックス公表の関連職種平均は約549万円、建職バンク調査は約545万円という参考値もあります。

資格手当の相場

  • 2級管工事施工管理技士:月5,000〜10,000円が中心レンジ
  • 1級管工事施工管理技士:月10,000〜30,000円が中心レンジ
  • 監理技術者資格者証保有者:追加で月5,000〜20,000円の手当を上乗せする企業も

年間換算で 1級と2級の差は6万〜18万円 が多く、長期のキャリアで見ると1級取得の投資対効果は大きい傾向があります。年収の上げ方は施工管理 年収 上げる方法で全体像を整理しています。

監理技術者としての配置と経審加点

1級を取得すると、監理技術者資格者証 の交付を受けたうえで元請工事の下請契約合計が一定額以上の管工事現場で監理技術者として配置されます。企業側にとっては、経審の技術力評価点で加点となるため、公共工事比率の高い設備系サブコンでは特に評価されます。

特定建設業(元請として一定額以上の下請契約を結ぶ建設業者の許可区分)を取得している設備会社では、1級保有者の数が営業許可維持と入札条件に直結するため、資格取得後の待遇改善余地が広くなる傾向があります。

転職市場での評価

大手ゼネコン・設備専業サブコン(大気社・高砂熱学工業・新菱冷熱工業・三機工業・朝日工業社等)では、1級管工事施工管理技士の年収レンジが600万〜900万円で設定されているケースが求人票で確認できます。詳しい設備系サブコンの比較は施工管理 ゼネコン サブコン どっちで整理しています。

落ちる5パターンと合格のコツ

パターン1|応用能力問題の対策不足

第一次検定の応用能力問題(四肢択二式)は部分点が取りづらく、失点が全体の合否を左右します。過去問だけでなく 最新の施工技術・法改正動向 も追う必要があります。

パターン2|過去問5年分を1周しか回していない

過去問は最低2〜3周が目安。1周目で全体像、2周目で苦手分野を洗い出し、3周目で仕上げる、という運用が定石です。

パターン3|経験記述のネタが薄い

第二次検定の経験記述は 自身が担当した工事の記録 が土台になります。工事概要・技術的課題・実施した対策・成果の4点を早い段階から整理し、複数のテーマ(工程・品質・安全・環境)に対応できる引き出しを準備しておく必要があります。

パターン4|法規の暗記を後回しにする

法規は暗記系のため、直前1〜2ヶ月で集中的に詰め込むことで得点しやすい分野です。逆に 早く着手して間隔を空けると忘却が進む ため、試験2ヶ月前あたりから重点化するのが効率的です。

パターン5|二次試験対策の開始が遅い

一次試験合格後に二次対策を始めるのでは間に合わないケースが多く報告されています。一次試験の3〜4ヶ月前 から経験記述の下書きを作り、通信講座や添削サービスでフィードバックを受けておくと安全域が広がります。

ケース別|受検戦略の考え方

20代未経験|まず2級第一次から

令和6年度改正で年齢要件のみで受検可能 となったため、17〜19歳で第一次検定を受けて資格の入口を作る戦略が現実的です。2級第一次を突破した後、実務経験を積みながら第二次検定を受け、その後1級へ進むルートを描けます。

実務3年目|1級狙いに切り替えるか判断

実務経験3年目は、1級第一次を先に受けて合格しておく 選択肢が生きる時期です。1級第一次は年齢要件のみで受検可能なため、第二次に必要な実務経験を積みつつ第一次を先取りする戦略が取れます。

設備施工職人上がり|経験記述で有利

配管工・ダクト工・電気工など施工側からのキャリアチェンジは、経験記述の材料が豊富 な点が最大の強みです。工事概要・技術的課題の記述に説得力が出るため、二次検定で加点材料になりやすい傾向があります。

空調・衛生の分野別|選択問題で得意分野を活かす

第二次検定は 空調設備または衛生設備の選択問題 が含まれるため、自身の担当分野を選択問題で選ぶ戦略が有効です。実務経験と直結するテーマで書けるため、記述の精度が上がります。

よくある質問(FAQ)

Q1|管工事施工管理技士と建築設備士の違いは?

建築設備士は建築士法に基づく資格で、建築士に対して設備計画・設計・工事監理の助言を行う立場です。管工事施工管理技士は建設業法に基づき 管工事現場の施工管理 を担う立場で、活動フィールドが異なります。設計寄りが建築設備士、施工寄りが管工事施工管理技士と整理できます。

Q2|1級と2級のどちらから受けるべき?

実務経験3年未満の方や設備業界の入口として資格取得を目指す方は、2級から の段階的取得が現実的です。実務経験5年以上で監理技術者を目指す方は、1級第一次を先に受けて第二次で経験記述に取り組む流れが一般的です。

Q3|1級管工事施工管理技士は独学で合格できる?

過去問5年分を3周し、応用能力問題と経験記述の対策時間を確保できれば独学合格は可能です。ただし 二次検定の記述添削は独学で担保しづらい ため、二次だけ通信講座を使う「ハイブリッド戦略」を選ぶ方が一定数います。

Q4|第一次検定に合格すると何が得られる?

「管工事施工管理技士補」 の資格が付与されます。技士補は監理技術者の補佐として位置づけられており、企業によっては配置要件の一部を担える運用があります。

Q5|合格したら実務経験を積んでいなくても資格登録できる?

第二次検定の受検には実務経験が必要で、実務経験を証明できない場合は資格登録できません。「技士補」までは第一次検定合格で認められますが、「技士」への登録は第二次検定合格が要件です。

Q6|受検料はいくらかかる?

受検料は年度改定があるため、正式な金額は必ず全国建設研修センターの最新受検の手引きで確認してください。1級・2級ともに第一次検定と第二次検定でそれぞれ受検料が発生する仕組みです。

Q7|どのテキスト・過去問集が定番?

地域開発研究所の「問題解説集」、実教出版の「過去問アプリ」、SAT・アガルート等の通信講座付属教材が主要ラインナップです。過去問集は5年分以上収録 されているものを選ぶのが定石です。

Q8|合格発表はいつ?

  • 1級 第一次検定:試験実施から約1ヶ月後
  • 1級 第二次検定:試験実施から約3ヶ月後(翌年3月頃)

各年度の正確な発表日は全国建設研修センターの公式案内で確認できます。

Q9|資格取得で残業は減る?

資格取得と残業時間は直接連動しませんが、監理技術者として配置されると管理職手当が付き、時間外労働の裁量が広がるケース はあります。ただし、2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用されており、原則 月45時間/年360時間、特別条項でも 年720時間以内、単月100時間未満/複数月平均80時間以内 が上限です。違反企業には 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金 が科されます(出典:厚生労働省「時間外労働の上限規制」)。災害復旧・復興工事には一部の制限緩和特例があります。残業実態は施工管理 残業 月何時間で整理しています。

Q10|担い手3法の全面施行は資格取得にどう影響する?

第三次・担い手3法(建設業法・入契法・品確法を一体改正した法令群)は 2024年6月公布・段階的施行を経て2025年12月12日に全面施行された ため、労務費の基準・処遇改善・働き方改革・生産性向上の実装が本格化しています。監理技術者・主任技術者の配置要件や適正な工期設定が発注者側でも定着期にあり、有資格者への需要は継続傾向にあります。出典は国土交通省 第三次・担い手3法で最新版を確認してください。

Q11|女性の管工事施工管理技士は増えている?

建設業全体で女性就業者比率は上昇傾向にあり、国土交通省 最近の建設業を巡る状況の各種資料でも女性入職促進の取り組みが進められています。管工事は屋内作業が中心の現場が多く、公共工事では 国土交通省が快適トイレの設置を義務化 している運用も広がっており、女性が働きやすい環境整備が進みつつあります。

Q12|合格後の資格登録手続きは?

第二次検定合格後、実務経験証明書等を添付して国土交通省または委任機関に資格登録申請を行います。登録が完了すると 管工事施工管理技士 として名乗ることができます。監理技術者として配置される場合は、監理技術者資格者証 の交付を別途受ける必要があります。

Q13|取得後の更新は必要?

管工事施工管理技士自体には更新制度はありませんが、監理技術者資格者証は5年ごとの更新 が必要です。監理技術者講習を受講することで資格者証の更新ができます。

Q14|経過措置の期間中はどちらの制度で受けるべき?

旧制度で受検資格を満たしている方 は、旧制度を選ぶメリット(実務経験の証明ルートが確立済み)があります。新制度で第一次検定を先に受けたい方 は、年齢要件だけで受検できる新制度が有利です。令和10年度までの経過措置期間で、両制度の選択が可能です。

Q15|施工管理技士 第二次検定 対策 全般の勉強法は?

第二次検定の記述式問題の書き方や採点者視点の減点パターンは、施工管理技士 第二次検定 対策で整理しています。管工事以外の区分も含めた汎用的な二次対策の型を確認する用途に活用できます。

まとめ

  • 1級管工事施工管理技士は施工管理技士7区分の中で合格率が比較的高い部類だが、令和7年度は第一次38.7%と難化。応用能力問題と経験記述の対策が重要。
  • 2級管工事施工管理技士は令和7年度第一次61.1%で基礎を固めれば十分合格圏。設備業界の入口資格として初手で狙いやすい。
  • 令和6年度改正 で第一次検定は年齢要件(1級19歳/2級17歳)のみに簡素化。第二次検定には引き続き実務経験が必要。令和10年度まで旧制度の経過措置あり。
  • 勉強時間の目安 は1級で150〜300時間、2級で100〜200時間。独学は1万〜2万円、通信講座は5〜10万円、予備校は15〜30万円が中心レンジ。
  • 取得後の 平均年収レンジは500万〜700万円(1級と2級で50万〜150万円程度の差)。1級の資格手当は月10,000〜30,000円が中心。監理技術者への配置と経審加点で企業側の需要は継続。

管工事施工管理技士は、設備業界のキャリアパスを組み立てるうえで 投資対効果が高い国家資格 です。第一次検定は年齢要件のみで受検でき、経過措置期間中で戦略選択の余地も広くあります。試験機関の最新受検の手引きを確認したうえで、自分に合った学習プランを設計してみてください。

キャリアの選び方に迷ったら、タテルートの無料キャリア相談(LINE)という情報整理の場を活用できます。設備系サブコンの企業選び・年収レンジ・監理技術者への配置ルートについて、公開情報の範囲で判断材料を整理する用途に使えます。

関連記事:


運営:株式会社ヘルスベイシス・コンストラクション/タテルート編集部

キャリア相談

年収・転職でお悩みの方へ

建設業界に特化したキャリアアドバイザーが、転職市場の動向や年収相場を踏まえてご相談に応じます。費用はかかりません。

LINEで相談(無料) フォームから問い合わせ
タテルート編集部

建設業界のキャリア情報を発信する編集部。一次情報と現場の声を重視した記事設計で、読者の「次の一歩」を支援することを使命としています。

キャリアの判断材料を、
第三者視点で整理しませんか。

建設業界に特化したキャリアアドバイザーが、転職・年収・資格取得の選択肢を一緒に整理します。
ご相談に費用はかかりません。